Gi外科クリニックについて

 

私はこれまで、外科医として、手術が最終手段となる悪性の病を主な対象として日々全力投球で生きてきました。
微力ながら自分の想いが患者さんの人生の支えになれたとの自負もあります。

しかし手術でしか治癒できない病には良性の疾患も数多く存在します。

現実は良性であるがために若い外科医の修練の対象となり、完治できなかったり再発を来すこともままあります。
逆に良性だからと放置し、日々の生活を犠牲にしている患者さんに向けられる目は決して多くありません。また、術後には入院が当然という固定概念が根強く存在します。

これは患者さん目線の医療とは呼べないのではないか?本当の患者さんの目線に立った医療は何だろう?この自問自答の中で、外科医としての経験、そこから創意工夫を重ね、より安全で体へのダメージや再発が非常に少ない術式〈単孔式腹腔鏡下鼠径(そけい)ヘルニア根治術(SILS-TEP法)〉を習得しました。

また自分が入院した経験から、可能であれば入院せず日常生活の中で治療を完結できる手段を模索した結果、日帰り手術に到達しました。この安全で低侵襲な手術を日帰りで提供し、日々の営みに溶け込んだ医療を提供するのが自分の使命だと思い定め開業を決心しました。

 

当院は、以下のGi外科クリニックVisionに則った診療を行うことで、患者様および地域の皆様に価値を提供します。

【Gi外科クリニックVision】
〇医療と日常の営みを直結し、連動させることで新たな価値を創造します。
〇Gi外科クリニックをクリニックネットワークのステーションとして有効活用し、多くの患者さんに、様々な日帰り手術を提供します。
〇地域医療機関と密接な連携をとり、安心と信頼で包まれる地域医療の一翼を担います。

 

2015年4月の開院以来、Gi外科クリニックでの鼠径ヘルニア(脱腸)の手術件数は、2019年10月時点で2,000例を超え、近年では年間平均で600件以上となっています。手術件数の多い病院を医学用語では「ハイボリュームセンター」と呼びますが、Gi外科クリニックがその医療機関にあたります。

全国的にみた場合、平成29年度DPC全国統計では腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)で患者数の最も多い病院は318人となっています。一方、Gi外科クリニックはそれを上回る421人の患者数で、全国でもトップクラスの治療実績となっています。

 

Gi外科クリニックが岡山で培った実績とノウハウを生かし、より多くの患者様に鼠経ヘルニアの日帰り手術を提供していきたいと考えています。その第一歩として、関西エリアでの分院展開を予定しています。

これからご入職される方には、これから新たな一歩を踏み出していくGi外科クリニックを、共に築いていって欲しいと思います。